サウンド・オブ・ミュージック/The Sound of Music/1965
監督:ロバート・ワイズ
出演:ジュリー・アンドリュース / クリストファー・プラマー / リチャード・ヘイドン
 
 
 舞台はオーストリア。第二次世界大戦前期ごろだとおもわれる。修道院で修道女であったマリアは(修道院ってのがなんだかよくわからない・・・)、トラップ大尉の豪邸で7人の子供達の住みこみ家庭教師として働くことになる。トラップ家は規律が支配する歌も遊びも無い世界だった。
 7人の子供たちはトラップ大尉がホイッスルを吹けばその命令どうりに動くのだった。しかし子供たちも実際はイタズラ好きで家庭教師が来るたびにイタズラを仕掛けては家庭教師を辞めさせていた。マリアもそんな子供たちのイタズラに翻弄されながらも、すぐに子供たちとうち解けるようになり、子供たちに歌や遊びをおしえる。
 だが、規律を愛するトラップ大尉はそれが気に入らない。があることをきっかけにトラップ大尉も歌をとりもどす。マリアはトラップ大尉を愛し始め、それが怖くなって修道院に帰るが修道院で「自分の道をひらくのだ」的な話をされてトラップ家に戻ることを決意する。
 しかし戻ったらトラップ大尉は婚約していた。だが婚約相手の女性を愛していないことに気づいたトラップ大尉は婚約を破棄しマリアと結婚することにする。やがてトラップ大尉に招集がかかり、音楽祭という口実を作り音楽祭中にうまく逃げ出す。逃げ出して修道院へ・・・。
 ストーリーはそんなもんだがタイトルどうり歌を中心にしている映画である。
 話の展開とか設定とかはものすごく荒っぽくて非現実的なのだが、なかなかうまくまとまっているようだ。中途半端に理由を付けてつじつま合わせるつまらない作品よりこれくらい突き抜けて非現実的な方がぜんぜんいい。
 こどもが7人いるのだがこれはもちろんド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シに対応しているのだろう。
 3時間近い作品だが1時間40分くらいで途中休憩(intermission)が入る。前半はミュージカル的要素がつよいが、後半は普通の映画っぽくなってくる。
 前半は歌って踊って恋をしてミュージカルで「あぁ歌ってすばらしい。なんて美しいんだ。なんて楽しいんだ。わー。」という感じなのだが、後半はナチスドイツに合併されたオーストリアの事情などがでてきて、さらにナチスに追っかけられる場面もあることから前半とはかなり様子が違ってくる。後半はハラハラドキドキシーンもあっておもしろい。
 たしかに3時間ずっと前半のような感じで見せられても飽きてしまうだろうから前半と後半でも雰囲気の変化はよかった。前半後半とうして光るのは子供たち、特に一番年下の女の子のかわいさ。歌ってる場面とかはほんとうにかわいらしい。あとトラップ大尉の「エーデルワイス」がいい。三時間近くもある長い映画だが見終わると一〇時間くらい見た気分になる。すばらしい。
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