ビューティフル・マインド (2001/米)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006LSXR/vidi-22/

監督 ロン・ハワード
出演 ラッセル・クロウ / エド・ハリス / ジェニファー・コネリー / クリストファー・プラマー / ポール・ベタニー / アダム・ゴールドバーグ / アンソニー・ラップ / ジョシュ・ルーカス / ビビアン・カードーン


 泣きたい気分の夜中に見たのでかなりなけた。夜中に見るとなんでもすばらしく感じられるときがあるから、注意が必要ですな。

 しかし、よくよく冷静に見てみると、人物描写もいまいちだし、カーチェイスや銃撃シーンなどもいらないのではないか、という気がする。精神病の描写にも文句が言いたくならないでもない。とにかく、脚本、映像、演技とすべてが安っぽい。

 20歳代から70代まで一人で演じるのはすごいと思う。とくに高齢のクロウはすごい。ただ、ラッセル・クロウは体格が立派すぎて、「天才数学者」のイメージにいまいち合わない。「天才数学者」といえばやっぱりもっとヒョロッとしたイメージでなければ。でも、ラッセル・クロウはまあいいとして、奥さんやくのジェニファー・コネリーがあまりすきでない。

 夫婦の深い精神的な結びつきが描かれていない。どうして精神的にやんでも奥さんが献身的な看病を続けるのか、描かれていない。

 全体として、まあ、分かりやすいといえば分かりやすい、ハリウッド的といえばハリウッド的なふつうのラブストーリーだ。展開にびっくりするようなどんでん返しもなし。衝撃的なシーンもなし。背筋が凍りつくようなシーンもなし。小手先で作ったハリウッド的職人芸といったかんじ。

 ジョン・ナッシュという人物は興味深いので、ラブストーリーでなく、精神病や同性愛、離婚などという面を中心に描いたもっとどろどろした映画をみてみたい。

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